2015年2月16日月曜日

夢見るユーカリ

散歩していたら、木蓮のつぼみがふっくらしていて、福岡はもうすぐ春が来そう。

足と手を動かせば歩いていけるように、鉛筆で形をなぞると絵が描ける。心もとない時には小さくても確かなことをしてみるとほっとする。
何も言わないものとじっと向き合うのは久しぶりで、心地よかった。


ユーカリは茎や葉の縁の赤がきれい。粉をふいたような硬質の葉の表面もなんだかおとぎ話みたい。


部屋においておいたら愛おしくて、一つでも植物があるとなんだかうれしい。

* * *

昨日行った山都町の図書館で、内山節さんの話を聞く。そのとき内山さんが口にしていた、共に生きる社会という言葉が全然嫌味でなく、びっくりするほど普通の言葉で、そのことになんだか感激してしまった。

共に生きる社会は共に生きる経済をつくることで成り立っていく。地域の労働体系を維持しデザインしていくこと。森林関連産業を基幹産業とする上野村の話は、アベノミクスとは真逆の、優しくしなやかで確かな話だった。わたしは大きなふとんをいっしょになって使っている人びとを思い浮かべる。




写真は最近行った東峰村と八代市。
雪の中で見た小石原の田圃は、その土地で作られている焼き物にある、飛び鉋という模様によく似ていた。

八代は一年前にもいったのだけれど、遠い遠い昔のことのよう。夜道、製紙工場の煙突から出るどうとうと出る煙を見ていたらなんだか笑ってしまった。